Update - 03 May, 2020(Original - 11 Nov, 1999) | Home |
モデリングツールと設計ツール3次元CADは単なるモデリングツールとしてだけでなく、設計ツールとして活用する事が重要です。 3次元データを2次元CADで活用象印マホービンでは、デザイン部門は3次元CAD、設計部門は2次元CADという混在環境を構築し、効果を上げているそうですが、3次元CADを単なるモデリングツールとしてだけではなく、設計ツールとして活用する事が重要ではないでしょうか。 以下は、「日経デジタル・エンジニアリング 1998年03月号 フィールドケース」 より引用しました。
この記事を読んで、私はなんだか違和感を覚えました。 モデリングツールこれから3次元設計を始めようとしている人に、よくこんな質問をされます。 「3次元設計って、難しいんでしょうね」 確かに難しいですね。でも、何がそう思わせるのでしょうか。 2次元設計の場合は、平面図ですから、紙と鉛筆があれば形は表現できます。子供の頃、誰でも落書きなどをしましたよね。それと一緒で、とにかく、線が描ければ大丈夫の世界です。2次元CADを使うようになっても、紙がディスプレイに替わったただけで、基本的には同ではずです。 3次元CADの場合は、モデリングが必要です。次元がひとつ増えただけで、断面を描いて押し出したり、スイープさせたりという手間が増えてしまいます。人によっては、この辺のところが面倒くさく、負担に感じるようです。特に、2次元では表現できないような複雑な形状は3次元でも大変なことは確かで、このようなモデリングの難しさが、3次元設計は難しいと感じさせます。 2次元CADと3次元CADの併用などは、口当たりはいいけど、結局は無駄なことをしてるのではないかなと思うのですが。製図をモデリングに置き換えて満足な人には受けるでしょうけどね。設計者のなかにもこのような人がいますから、なかなか3次元CADが普及しないんでしょうか。 設計ツール3次元CADをモデリングツールと設計ツールに分類している訳ではありませんが、本来、設計ツールとして使ってこそ効率的なものなのに、単に形状をつくる(モデリング)ためだけに使われている場面が多いのではないでしょうか。 乱暴ないいかたをすれば、2次元の製図・トレースに相当するのが3次元のモデリングで、2次元の組み立て図に相当するのが3次元のアセンブリ設計だと思います。 たとえば鉛筆をモデリングするだけなら、6角柱を作成して先端を削っておけばよいでしょう。しかし、鉛筆を設計するなら、最初から6角柱などモデリングしません。なぜなら、設計当初はそれが6角になるのか8角になるのかはわからないはずですから。だから、とりあえず円柱をモデリングします。それから実際の仕様が決定するにしたがって、6角ならば、最初に作った円柱を削って6角に...という手順になるでしょう。 最初から、最終形状が明確でその形状をとにかくモデリングすればいいというのがモデリングツールとして使っているとゆう意味です。だから、3次元CADを評価するときに、どんな形状でも出来なければ許さないと言う目でみてしまいます。 設計では、必ずしも最終形状が決まっている訳ではありません。いろんな要因によってモデリング途中でもやり直しや変更が発生します。ただ形が出来るだけの3次元CADでは使い物にならないのです。だから、3次元CADを評価するときはアセンブリ設計はもちろん、変更のしやすさ、モデリング手順が設計手順に馴染むか...などを優先します。 |
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