DATE: 11月27日(水)02時56分52秒
TITLE: Re:大規模アセンブリ
NAME: ただのPro/E通  MAIL: 

検索時間,再生時間,表示時間のレスポンスが,ハードウェアの性能を超えて著
しく低下し,作業に支障を来たす状況が発生すようなモデルを大規模アセンブリ
(ラージ・アセンブリ)と呼んでいます。従って,いくら工夫をしてもハードウェ
アの性能により限界があると理解する必要があります。

私のところでの経験則として,ハードウェアにもよりますが,快適にハンドリン
グできるアセンブリのデータサイズは,500MB〜600MBで,それ以上のデータサイ
ズになると,ストレスを感じます。Win NT/2000の32ビットOSで,Pro/Eが扱える
理論上の最大メモリ空間は,1.6GBですので,その半分がストレスを感じずにハ
ンドリングできるデータサイズの目安になるかと思います。

モデルツリー上の工夫として,どのレベルでもアセンブリのデータサイズが
500MB〜600MB(最大でも1GB)となるようなデータ構造としています。
例えば,次のようなモデルツリーにおいて,TOP.asmを呼んでもSUB*.asmを呼ん
でもデータサイズが500MB〜600MB(最大でも1GB)となるようなデータ構造にし
ます。

 TOP.asm
  ├SUB1.asm
  ├SUB2.asm
  ├SUB3.asm
  ├SUB4.asm

具体的な方法については,詳細な説明は長くなりますので割愛しますが,Pro/E
のデータ共有機能を活用すれば可能です。(それなりの手間はかかりますが)

大規模アセンブリ=簡略表示となりますが,簡略表示は作業環境なので,簡略表
示で大規模アセンブリを構成するのはNGです。完全には必ずマスター簡略表示
での再生が必要ですので,マスター簡略表示で再生できない(呼び出せない)モ
デルを作ってはいけませんネ。

例えば,先のモデルツリーで,TOP.asmを簡略表示とした場合,SUB*.asmは,代
用となるので,TOP.asmが作業中,SUB*.asmの作業ができなかなったり,
SUB*.asmが簡略表示での作業となるので操作が制限されるます。また,マスター
簡略表示が呼べない状態となった場合には,再定義や修正ができなくなることも
ありますネ。

ファミリーテーブルについては,インスタンスを呼び出すと,まず最初にジェネ
リックが検索され、ジェネリックが再生後にインスタンスが再生されますので,
ファミリーテーブルの階層が深いと再生に時間がかかります。これを,改善する
方法としては,インスタンス・アクセラレータ・ファイルを作成します。そうす
れば,ジェネリックを再生することなく,インスタンスを呼び出せますので,通
常のモデルと同じように呼び出せます。

部品での工夫の例としては,1000X1000の穴をパターン化する場合など,まとも
にパターンしたのでは再生にかなりの時間を要しますが,100X100の軸MAPを作り
この軸MAPを10X10のパターンで,アセンブリし,この軸を参照パターンとした穴
とすることにより,1部品でのフィーチャー数を減らすことができるので,再生
時間は劇的に短縮できます。

などなど,レスポンスを向上させるテクニックは多数あります。全てをここで紹
介するはできませんので,悪しからず(^^ゞ

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